ありがとうの軌跡
皆さんは、浮世絵師 歌川広重の
名所江戸百景をご存知ですか。
あれっ、、、なんか変ですよね。だって江戸時代にスカイツリー???左下に堀澄ビル???
実は、上記の絵は広重の名所江戸百景の〈両国花火〉ならぬ、“江戸と現代の歴史の伝達師”の、瀬谷昌男さんに描いていただいた〈隅田川花火大会〉なのです。
出会いは新橋のアトムリビンテックでの瀬谷さんの個展でした。そこは広重の名所江戸百景さながら、現代版の今の様子が描かれて、タイムスリップしたなんともいえない雰囲気の展示会場でした。
ちょうどホリズミのビルの解体工事を控え、なんとかしてこの倉庫が記念の形で残らないものかと思案していました。取り壊してしまうのですから、残しようもないのですが。でも長年ともに働いてきてくれた倉庫です。 社員がどれだけの汗水をながしてくれたことか。何よりこの倉庫は40年前に父が自ら設計した建物でした。何とか、、、何かの形で、、、残すことはできないものかと、ずーっと思っていました。
瀬谷さんの現代版江戸百景の中には今現存する日本橋の老舗店も描かれています。
えっ、、、もしかして、、、ホリズミ倉庫ビルを絵の中に残すことが、、、
でもそんな夢みたいなことが、、、
ちょうど季節は夏、浅草での隅田川花火大会を間近に控えていました。取り壊し前に元社員さんたちと最後に、倉庫からスカイツリーと共に花火を見ること、これも思い出の1つと決めていました。
展示会場をみわたすと江戸百景の中でも私の好きな〈両国花火〉はありませんでした。とっさに隅田川花火が頭に浮かびます。ええーいっ、、だめもとだぁぃ、、、
なんと瀬谷さんは私のお願いする主旨を聞いてくださり、即答で快くうけてくださいました。
それが冒頭の絵です。
でも話はそれだけでは終わりませんでした。えっ、、、なんですか、、、これ???
そうなんです。澄というラベルの日本酒ができてしまいました。
中身は正真正銘、群馬県川場村の土田酒造さんの、あの有名なお酒《誉國光》なのです。
みれますか???読めますか???
ラベルのベースはあの江戸百景の隅田川花火大会です。純米吟醸酒とかいいますよね。
このお酒はですね、江戸前人情酒というんです。なんかゴロが似てますね。
澄の字は書道家の先生が描いてくださいました。
企画デザインはJ―ARTさんにお願いしましてこのように素敵に仕上がりました。デザインの力を改めて感じました。
何かの形として残したい、、この思いは、絵となり日本酒となって残ることになりました。
すべては出会いのご縁のつながりです。
あの時、あの方に会えなかったら、、、あの時、あの場にいなかったら、、、
あの時、声をかけていただけなかったら、、、
不思議ですね。
目に見えない、でも現実におきたこのことを私はありがとうの軌跡と呼びたいと思いました。軌跡は奇跡でもあります。 いままでご縁いただいてここまで来させていただいたことに、改めて感謝申し上げます。
最後に座右の銘を記すことで次なるありがとうの軌跡につながる一歩を踏み出す決意としたいと思います。
この道をいけばどうなるものか、、、
危ぶめば道はなし、、、
踏み出せば、その一歩が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるよ。。。